彼岸を迎えて

昨年から始まった、墓地参道工事も今年のお盆までに第一期工事がお終わり。綺麗になった参道にてお盆と彼岸を迎えることができました。まだ改修工事が終わっていない方々にはもうしばらくの猶予をお願いします。この工事が始まり第一期工事が終わったときにまず皆さんの墓地が綺麗になり、中越地震の復興がすうすぐなるという気持ちがこみ上げてまいりました。本堂、庫裏と皆様のご協力の元再建をしましたが、墓地の方は地震でがたがたのまま、また皆様のお墓は地震で基礎から傾いているお墓もあり、この墓地参道改修で本当の意味の復興と心に強く思う次第です。墓地参道を改修していざ墓地を直すといろんなことが起こりました。檀信徒皆様の多くの方々がご先祖様を大事に思うお気持ちが伝わり尚いっそう当山長福寺の護持に勤めなければという気持ちを起こさせて戴きました。ご先祖様や家族を思う気持ちは人間ならずいくつかの動物は持っていますが、家族が亡くなった時に埋葬して悲しむのは象など偶に見られるぐらいです。人だけが亡くなった時に家族ならず知人までもが悼み供養をして送るのです。また年月が過ぎても供養して、故人を先祖を思い感謝するのは人だけではないでしょうか。言い換えればそれこそが人と動物の違いでもあるのです。昨今年金需給などに始まる親をきちんと供養せずにほったらかしているというような問題は、人の心を失って、自分の欲にとらわれた獣に戻ってしまったということになるのでしょう。ご先祖様の目に見えないご縁にて今ここに己が存在するのですからそのご縁に感謝して、決して欲や煩悩にとらわれることがないようにしたいものです。

合掌